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街場の読書論  8

内田樹氏の読書論。

読書をここまで掘り下げるとは、すごい。

主にブログ記事をまとめたもので、前後のつながりがあるような文章と言うよりは、個別の記事を楽しむ内容です。
それでも読ませる。
ブログの段階での練り込みがすごいのでしょうね。

街場の読書論
街場の読書論内田樹

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本を読むときも本に「没入」なんかしていない。そんな悠長なことをできるくらいなら「貧乏性」とは呼ばれない。本を読みながら、原稿を書いているのであ る。本を読んでいるとき、しばしば本を読むのを止めて、本を手にしたまま口を半開きにして、中空を凝視している。その凝視が数分続くこともある。 これは本の中のある一行に触発されて、脳の中で轟々と渦巻いた妄念が脳内テキストファイルに記録されている状態なのである。
「一気に読ませる」ものはまれである。数行読めば、わかる。書き手の立ち位置が「遠い」のである。目に見えるし、声も聞こえるのだが、体温がしない。
「一気に読ませるもの」では、一行目でいきなり書き手がもう耳元にいる。

「ぐい」と物語世界の中に位致し去るような力というのは、要するに書き手の構築しているストーリーの世界の「堅牢さ」なのだと思う。堅牢で、精級に作り上げられ、そこにずいぶん長く人が住んでいる構築物に固有の堅牢さである。

私たちは「私を超えるもの」を仮定することによってしか成長することができない。
これは人間の基本である。
人間は交易という行為そのものがしたいのであって、交易されている「もの」には副次的な意味しかない
愛は憎悪と対になり、それと葛藤するときに深くなる。憎悪は愛と葛藤するときに深くなる。知性と愛の関係もそれと変わらない。
「裁判官の心証形成」という不思議な法律用語があるが、これは裁判官が「複数の解釈可能性のうち、ある解釈を優先的に採択したくなる気分」のことである。 「気分」に一定の法律的な力が認められているのは、司法官(の少なくとも一部)には、「証言の真偽を直感的に判定する力が備わっている」ということが司法 界では広く信じられていたからだと私は思う。
そのような能力を備えた人間が一定数つねに存在することを前提にしてつくられた制度が、まったくそのような能力をもたない人間ばかりによって運用された場合、当然のことながら菟罪事件が多発することになるであろう。
取り懸かれて書いていることはいま読んでも「へえ……そうなんだ」と他人の書いたものを読んでいるように新鮮である。

これなら本にして世に間うてもよろしいであろうという程度のクオリティには達している。あとは、できうる限り「リーダーフレンドリー」に書き直す仕事が残っている。
「リーダーフレンドリーネス」というのは、コンテンッの問題というよりは「呼吸」の問題である。易しい話でも、書き手と読承手の呼吸が合わないと意味がわからない。逆に、ややこしい話でも、呼吸が合えば、一気に読める。
「一気に読める」というのと「わかる」というのは次元が違う出来事である。わからなくてもすらすら読めれば、それでよいのである。

携帯メールは複雑で論理的な情報を送信するには不向きなツールだと思う。
それは論理の流れが感情の流れより「速い」からである。親指ぴこぴこではロジックの速度を力バーできない。
文房具の運用速度の物理的限界が思考の自由を損なうということはありうる。現に携帯メールの文字入力作業というのは、私にとっては「書いてから一秒経たないと文字が見えてこない鉛筆」で文字を書いているようなもたつき感をもたらす。

物書きは本質的には「ニッチ・ビジネス」である。つまり、「私の代弁者がどこにもいない」という不充足感に苦しむ読者たちをクライアントに標定する、ということである。

「どうしてあんなにたくさん本を書くんですか?」と訊かれるが、むろん自分で読むため

というのは、私の書いたものは私の気分を代弁してくれる確率がそれ以外の文章の場合よりもたいへんに高いからである

長く武道を稽古してきてわかったことの一つは、危険に対する予兆の「アラーム」というものがあり、状況によってそれが鳴動することがある、ということであ る。理由はわからない。とにかく、「アラーム」が鳴り出す。ある姿勢をとるとか、ある方向に身体をねじるとか、進むはずだった進路を変えるとかすると「ア ラーム」の音量が下がる。だから、「アラーム」の音量が下がるように身体の運用を変化させる。

論争において、ほんとうに読む価値のあるテクストは「問題のテクスト」と「それへの批判」の二つだけである。それ以後に書かれたものは反批判も再批判もひっくるめて、クオリティにおいて、最初の二つを超えることがない

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