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街場の文体論  10

内田樹さんの授業をまとめたもの。

文体論というタイトルだけに文章作成に必要な根本的なことを教えてくれています。

相変わらず深い内容です。

相手に伝わる文章とは何なのか。

えぐるように解説してくれている。

熱量

これを身につけなければ伝わらない。

いや、身につけるものとは違うか。

湧いてくるもの。

これが湧き出るまで書くべきではないのかもしれない。

書くことは何なのか。

名著を出し続けている内田さんの書くに対するイメージが伝わってきます。

うまく書ける文章のイメージは、どのように湧いてくるのか。

文章を書く人であれば軽く元が取れる内容でしょう。


街場の文体論
街場の文体論内田樹

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一流の作家は例外なしに説明がうまい。
説明のうまい作家に共通するのは、遠くから、巨視的・一望俯瞰的に見たかと思うと、一気に微視的に、顕微鏡的な距離にまでカメラ・アイが接近する、この焦点距離の行き来の自在さです。

言葉がうまく通じない人にどうしても伝えたいことがある場合、皆さんだって必死になって身振り手振りで、表情豊かに、さまざまな言い方を試みますでしょう。何とかして相手に思いを伝えようとすれば、必ずそうなる。
情理を尽くして語る。僕はこの「情理を尽くして」という態度が読み手に対する敬意の表現であり、同時に、言語における創造性の実質だと思うんです。

どれくらい強く読み手に言葉が届くことを願っているか。その願いの強さが、言語表現における創造を駆動している。
「読者を見下した」視線で文章を書く能力なんか、いくら身につけても生きる上では何の役にも立ちません。
統合されすぎた人格って、あまりうまく機能しない。すっきりと単一な人格っていうのは、いわばむりやり作り出した虚構です
自分のなかにあるさまざまな人格要素が互いに否定し合わず、まるで交響楽のように語っている言葉は、わかりやすい。僕のなかには、十六歳の高校生から、六十歳になった今の自分までが、みんな共存している。

「他者に伝わる言葉」というのは、実は「自分のなかにいる他者」に伝わる言葉のことじゃないかと思うんです。

六十歳の僕がまず十六歳の僕に向かって、自分自身が聞いても、「まあ、そうだよね」とうなずくことができるような話をする。自分が書いた文章を読んでいて、自分自身が「まあ、そうだよね。そういうことって、あるよね」とうなずける文章というのが、実は人に届く文章なんだと思います。

個性は出したい、でも悪目立ちしたくない。その二つが葛藤して、どっちつかずのものになっている。それがいちばんつまらない文章の書き方なんです。

インサイダーが書いた「インサイダー・ストーリー」はよほど技量がないと、面白いものにならない。外に出て、外から振りかえるという書き方がやっぱり必要なんですよ。
「私は世界を目指している」ということを公言するクリエイターが多い中で、世界的なポピュラリティでいったら圧倒的な宮崎駿自身が、日本の子どもたちに対象を限定して作品を作っているって断言した

自分のペンを統御していないときに書かれたものがしばしばすぐれた書き物になる。あらかじめこういうことを書こうと思って、準備していて頭のなかでだいたい予稿ができあがったものを「プリントアウト」しようと思って書けるものではありません。

不思議なもので、すごく調子がいいときには、書きつつあるときに、「終わりまで書き終えた自分」の達成感を先取りできることがあります。何週間も連続して、ひとつの書き物に没頭していると、不意に「アカデミック・ハイ」の状態が訪れることがある。そのとぎには、全部書き終えた自分のイメージが先取りされる。書き終えたあとに振りかえったかのように、結論に至る論の流れがくっきりと見える。どこでどんな論証をして、どこでどんな引用をして、どういう結論に流れ込んだかが、見える。瞬間的な「ヴィジョン」なので、たちまち消えてしまうんですけれど、その後には深い幸福感に包まれる。この論文は必ず書き上がる。なぜなら、私はこの論文を書き終えた自分に会ったから。


僕はユダヤ教について何も知らなかったし、あちこちに出てくる固有名詞の含意もわからなかったし、頻出する現象学や存在論の用語も意味不明だった。表層的なレベルでは、まったく意味がわからなかった。でも、その文章を書いている人の「わかってほしい」という熱ははっきり感知でえりくびきた。ほとんど襟首をつかまれて、「頼む、わかれ、わかってくれ」と身体をがたがた揺さぶられているような感じがしたのです。

中には一定のパーセンテージで「頭のいい人」がいます。でも、そういう人たちの話していることは、コンテンツはいろいろですけれど、メタ・メッセージは一つだけなんです。それは「私は頭がいい。私を尊敬しなさい」です。たしかにメッセージレベルでは十分に意味のあることを言っている。なかなか立派なことも言っている。でも、メタ・メッセージは悲しいほどシンプルなんです。「私に敬意を示せ」。それだけなんです。

新しいアイディアが湧くときは必ず「くりかえし」があるものなんです。微妙に音調の違うくりかえしが何度も続いて、ようやく話の深度が目盛り一つ分だけ深くなる。そういうものなんです。

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